ザーレ・ウンストルート地方 Saale-Unstrut
ザーレ・ウンストルート地方は、2つの川の名称からつけられた名前です。ほとんどのぶどう畑がテラス式で、ザーレ川とウンストルート川の狭い渓谷に分布しています。同地域は北緯51度に位置し、ドイツのクヴァリテーツワインの生産地の北限に当たります。大陸性気候であり、北部に位置することから、フィネスのある酸味が強調されたワインが生まれます。栽培面積は765ヘクタールでドイツで最も小さいワイン産地のひとつに数えられ、伝統的に辛口ワインを生産しています。
ロケーション
ザクセン・アンハルト州南部のフライブルクとナウムブルク近郊、チューリンゲン州北部のバート・コーゼン近郊、ブランデンブルク州のポツダム近郊に計765ヘクタールの産地が分散しています。うち600ヘクタール以上がザクセン・アンハルト州にあります。
気候
ザーレ・ウンストルート地方はハルツ山地とチューリンガーヴァルト山地に守られ、年間平均降水量が500ミリの乾燥した地域です。大陸性気候で、条件は必ずしも良くはありません。冬と春には、霜のリスクも高く、気温差も激しいため、収量は自然に落ちます。ぶどう栽培のためには、気候的に守られた地域が必須であり、川沿いの谷間の、暖かいミクロクリマを形成する小さなスポットが理想的な畑になります。
土壌
ザーレ川とウンストルート川の流域で良く見られる雑色砂岩は、水分の保持に優れた土壌です。ぶどう栽培に有利な土壌は、他にムッシェルカルクがあり、蓄熱にも優れています。また、マンスフェルダー・ゼーエンというベライヒの珍しい粘土質土壌である、含銅粘板岩土壌でもぶどうが栽培されています。
ぶどう品種
ザーレ・ウンストルート地方では約30品種が栽培されているため、比較試飲が楽しめます。重要な品種はミュラー・トゥルガウで、収量が少ないため、驚くほど繊細なワインに仕上ります。ザーレ・ウンストルート地方の造り手の誇りはヴァイスブルグンダーであり、ジルヴァーナーやリースリングも伝統的に栽培されています。ぶどう畑の4分の1を占めているのが赤ワイン品種のドルンフェルダー、ポルトギーザー、シュペートブルグンダー、ツヴァイゲルトです。赤ワインは珍しく、早々に売り切れてしまいます。
ザーレ・ウンストルート地方早わかり
ロケーション | ザーレ川とウンストルート川の渓谷地域 |
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気候 | 降水量が少ない年は年間平均気温9度以上 |
土壌 | ムッシェルカルク、雑色砂岩 |
ぶどう畑 | 約765ヘクタール、ベライヒ3、総合畑4、単一畑39 |
ぶどう品種 | ミュラー・トゥルガウ、ヴァイスブルグンダー、リースリング、ジルヴァーナー、ドルンフェルダー、ポルトギーザー |