PIWI - カビに強いぶどうの木
「PiWi」とは、ブドウの木の病害であるうどんこ病とべと病に特に強い、菌類抵抗性ブドウ品種の略である。
事実
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約4
ドイツでは現在、ブドウ畑の大半にPIWIが植えられている。
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1,482ヘクタール
リージェントは2022年に栽培された
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最大80
植物保護対策の削減
PIWI ― 病害に強いブドウ品種
「PiWi(ピーヴィー)」とは、ドイツ語の「Pilzwiderstandsfähige Reben」を略した言葉で、病害抵抗性ブドウ品種を意味します。
特に、ブドウ栽培で問題となるうどんこ病やべと病に対して、強い抵抗性を持つ品種を指します。
これら2つの病原菌は、19世紀にアメリカ原産の野生ブドウとともにヨーロッパへ持ち込まれ、その後、ヨーロッパのブドウ栽培に定着しました。
そこで近年ドイツでは、病原菌に対して自然な抵抗性を持つアメリカ系野生ブドウと、高いワイン品質につながるヨーロッパ系ブドウ(Vitis vinifera)を交配することで、農薬などの植物保護対策をほとんど必要としない、持続可能な新しいブドウ品種の育種が進められています。
これらの品種は、良好な味わいと高い病害抵抗性を兼ね備え、ワイン生産者による環境保全にも貢献します。
PIWIの育種
今から約150年前、フランスではすでに、アメリカ原産の野生種とブドウ品種を交配し、大規模に栽培していました。
しかし、これらの品種は20世紀半ばまでに、そのほとんどが姿を消しました。
現在では、ドイツが次世代の病害抵抗性品種の育種をリードしています。
新しいブドウ品種を育成するには非常に長い時間が必要で、交配から品種として認可されるまで、約20年かかります。
現在の育種では、病害への強さだけでなく、より遅い成熟時期など、ブドウ栽培におけるさまざまなメリットにも注目しながら、目的に合わせた品種選抜が行われています。
PIWIはブドウ栽培にどんなメリットをもたらす?
植物保護対策を最大80%削減できることには、人にも環境にも多くのメリットがあります。
さらに、ブドウ畑での作業回数を減らすことで、CO₂排出量や土壌の圧縮を抑えることにもつながります。
ワイン生産者にとっては、作業時間とコストの削減というメリットもあります。
消費者にとってのメリットは?
私たち消費者がPIWIワインを選ぶことは、持続可能で環境に配慮したワイン造りを支えることにつながります。
同時に、気候変動が進むなかで生じるさまざまな課題に対応し、急斜面や段々畑などのブドウ畑を守っていくための新たな方法にもつながっています。
さらに、こうした新しい品種によって、ワイン愛好家が楽しめる味わいの選択肢も広がっています。
ドイツでは現在、どのくらい栽培されている?
ドイツでは現在、栽培されているブドウ畑の約4%にPIWI品種が植えられています。
オーガニックワインの生産者だけでなく、近年では一般のワイン生産者の間でも、こうした新しい品種を栽培する動きが広がっています。
ドイツ全土でPIWI品種が植えられている面積は約4,000ヘクタール。
その約半分を占めるのが、1995年からドイツで栽培されている赤ワイン用品種「Regent(レゲント)」です。
一方、Cabernet Cortis(カベルネ・コルティス)やPinotin(ピノティン)といった新しい赤ワイン用品種は、現在の栽培面積がまだ100ヘクタール未満。
しかし、これらも年々栽培面積を伸ばしています。
白ワイン用品種では、Cabernet Blanc(カベルネ・ブラン)やSouvignier Gris(スーヴィニエ・グリ)などがあり、両品種を合わせた栽培面積はすでに1,000ヘクタールを超えています。
主なPIWI品種
(2025年・栽培面積順)
Regent(レゲント)
栽培面積:1,482ha
交配: Silvaner × Müller-Thurgau × Chambourcin
味わい:深い赤色で、色が濃く、タンニンを感じるワイン。チェリー、プラム、赤いベリーなどの香りが特徴です。
樽熟成されることもあり、ロゼとして造られることもあります。高品質なレゲントは、数年間の瓶熟成によってさらに魅力を増します。
Souvignier Gris(スーヴィニエ・グリ)
栽培面積:766ha
交配: Seyval Blanc × Zähringer
味わい:力強く、ボディのあるワイン。ハネデューメロン、アプリコットジャム、マルメロジュースなどの香りが特徴です。
クリーミーでなめらかな口当たりから、ピノ・ブランやピノ・グリを思わせる味わいもあります。
Cabernet Blanc(カベルネ・ブラン)
栽培面積:356ha
交配: Cabernet Sauvignon × 耐病性品種
味わい:複雑でスパイシー、エキス感のあるワイン。青ピーマン、カシス、グーズベリー、柑橘、アプリコット、リンゴなどの香りが感じられます。
ソーヴィニヨン・ブランを思わせる味わいが特徴です。
Sauvignac(ソーヴィニャック)
栽培面積:245ha
交配: Sauvignon Blanc × Riesling × 耐病性品種
味わい:パッションフルーツ、アプリコット、リンゴなどの繊細な香りを持つアロマティックな白ワイン。
ライムを思わせるリースリングのエレガントさと、カシスのような香りを持つショイレーベの個性を併せ持つような味わいです。
Calardis Blanc(カラルディス・ブラン)
栽培面積:245ha
交配: Calardis Musqué × Seyve Villard
味わい:パッションフルーツやリンゴの繊細な香りに、スパイシーなブーケと爽やかな酸味。
表情豊かなリヴァーナーを思わせる味わいで、軽やかな夏向けワインとして、またスパークリングワインとしても楽しめます。
Solaris(ソラリス)
栽培面積:234ha
交配: Merzling × Gm7493
味わい:マルメロ、ミラベル、アーモンド、キャラメルなどの香りを持つ、フルーティーで芳香豊かなワイン。
フェーダーヴァイサーや甘口ワインに使われることも多く、辛口の白ワインには地中海を思わせるニュアンスがあります。
Muscaris(ムスカリス)
栽培面積:178ha
交配: Solaris × Gelber Muskateller
味わい:軽やかなものからフルボディまで幅広く、いきいきとした酸味とマスカットを思わせる香りが特徴。
スパイシーなマスカット香や花のような香りがあり、アロマティックなワインが好きな人におすすめ。デザートワインにも、アジア料理とのペアリングにも適しています。
Cabernet Cortis(カベルネ・コルティス)
栽培面積:88ha
交配: Cabernet Sauvignon × Solaris
味わい:深い赤色から紫色を帯びたワインで、挽きたての黒コショウやカシスの香りが特徴。
冷涼な産地で造られるフレンチスタイルの赤ワインを好む人にも親しまれています。
Pinotin(ピノティン)
栽培面積:59ha
Satin Noir(サテン・ノワール)
栽培面積:約57ha
交配: Cabernet Sauvignon × 耐病性品種
味わい:濃い赤色で凝縮感のあるワイン。熟したブラックベリーやカシス、黒コショウ、ダークチョコレートに加え、レザーやスモーキーなニュアンスも感じられます。
カベルネ・ソーヴィニヨンやカベルネ・フランを思わせる、温かみのある地中海スタイルのワインです。
Cabertin(カベルティン)
栽培面積:25ha
Laurot(ラウロット)
栽培面積:7ha
交配: Merlot × Seibel × Blaufränkisch × St. Laurent
味わい:濃く深い色合いのワインで、野生のベリーを思わせるスパイシーな香りと、きめ細かなタンニンが特徴。
メルローやザンクト・ラウレントを思わせる味わいです。
PIWIとは何の略語か?
PIWIとはPIlzWIderstandsfähige Rebenの略。 これはアメリカやアジアの野生ブドウの木とヨーロッパのブドウ品種の交配である。